鍵盤堂おススメアコーディオン ~小型フリーベースコンバーターモデル BUGARI NemoII編~
こんにちは、鍵盤堂スタッフの安部です!
これから当店おススメのアコーディオンをシリーズでご紹介していきたいと思います。
アコーディオンはモデルの種類毎に目的や音色の特徴が変わっていきます。
今後ご紹介していく中で気になるモデルがありましたら、鍵盤堂アコーディオン担当までお気軽にお問い合わせください。
さて、今回ご紹介するのは小型のフリーベースコンバーターモデル「BUGARI NemoII」です。
ピアノ式モデル「NemoII Piano BK」
ボタン式モデル「NemoII BK」
その前にそもそも「フリーベース」って何?というごもっともな疑問を持たれる方も多いと思います。
アコーディオンには一般的に用いられている「スタンダードベース」と特殊な機構に当たる「フリーベース」が存在します。
左手側沢山並んでいるベースボタンは「スタンダードベース」では一つのボタンで和音を鳴らす事が出来ます。
「フリーベース」は一つ一つのボタンが全て単音になり、和音を鳴らすには複数のボタンを押さえたり、ベースボタンで旋律を奏でる事が出来るようになります。
それぞれ長所、短所があります。
スタンダードベースでは一つのボタンで和音を鳴らす事が出来る為、左手は伴奏に集中し易く、複数のリードを同時に鳴らす事になる為、基本的にフリーベースよりもパワーのある音が出せます。
スタンダードベースは一つのボタンで和音が鳴ります。写真はド・ミ・ソの音を鳴らした状態。
短所としては和音のボイシングが決まっていて、例えば「ド・ミ・ソ」というCのコードを「ミ・ソ・ド」や「ソ・ド・ミ」のように音の構成を組み替える事が出来ません。
またスタンダードベースの単音部分では旋律を弾くにも、1オクターブ内程度の音域でしか弾きません。
フリーベースでは全てのボタンを単音で演奏できる為、音の構成を組み替える事が出来たり、幅広い音域で旋律を弾ける為、自由度が上がり、繊細な演奏表現を得意としています。
短所としては、「ド・ミ・ソ」を押さえるにも三つのボタンを押さなければならない為、シンプルに演奏の難易度が上がります。
こちらの写真はフリーベースでド・ミ・ソを押さえた状態。複数ボタンを押さなければ和音が鳴らない代わりに、音階を自由に演奏できます。
また上記のようにスタンダードベースに比べて同時に発音するリードが基本的に少なくなる為、パワーのある音を出したい時にはスタンダードベースの方が向いています。
それぞれの特性を踏まえた上で、楽曲に適したモードをスイッチ一つで切り替える事が出来るのが「コンバーターモデル」という事になります。
写真で押さえている細長い棒型のスイッチでスタンダードベースとフリーベースの切替を行います。
前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する「BUGARI NemoII」は小型のアコーディオンでありながらコンバーター機能を搭載したフリーベース入門に最適な楽器となっています。
通常コンバーターを搭載しているのは高級な大型楽器である事が多く、通常クラスのコンバーターモデルでも価格が100万円を越えており、高級モデルでは300万円以上するようなモデルも存在し、非常に高価になるのが一般的です。
また重量も重くなり、クラシック向けの本格的なモデルでは15kg程度の重量になる事もあります。
そうしたモデルに比べて「NemoII」は価格も重量も驚異的なまでに抑えられており、フリーベースをまず初めてみたいという方には非常に魅力的な楽器になっています。
本体重量がピアノ式は6.5kg(※)、ボタン式は7.4kg(※)と なっており、コンバーターモデルとしてはかなり軽量に作られている事が分かります。
※本体重量につき、ストラップや金具等の外装品重量は含まれていません。実際持たれる際は外装パーツを含める為、数百グラム程度重くなる場合があります。
左手のベースボタンはスタンダードベースでは72ベース、フリーベースでは36音の演奏が可能です。
つまりフリーベースでは左手側に3オクターブもの音域がある為、右手と組み合わせて美しいハーモニーを奏でる事が出来るようになっています。
右手側についてもご紹介致します。
「NemoII」にはピアノ式とボタン式があり、演奏者のスタイルによってお選びいただけるようになっています。
ピアノ鍵盤タイプは通常26鍵盤程度しか入らないボディサイズに細身の鍵盤を採用する事により32鍵盤を搭載。
小型のピアノ式としては最大限の幅広い音域を実現しています。
ボタン式は67ボタン(40音)とピアノ式のフルサイズに迫る音域を持っており、演奏の自由度がより高まっています。
リードセットはM.Lの2セットを搭載しています。M.Mのミュゼット系サウンドには対応していませんが、Lリードを搭載している分音域は広くなり、タンゴやジャズ、クラシック他、様々な楽曲に対応し易くなっています。
フリーベースにもボタン配列のシステムに違いがあり、日本ではほとんどがC-Systemという代表的な配列が採用されており、この機種もC-systemになっています。
ボタン式の解説まで始めてしまうと非常に長くなる為、今回はここまでとさせていただきますが、詳しいお話をご希望の方は店頭でしたら実機を元にご説明致しますのでお気軽にご相談ください。
フリーベースにチャレンジしてみたいという方におススメの「NemoII」
本当に良い楽器です。是非店頭にてお試し下さい。
今後もおススメアコーディオンをご紹介していきますのでお楽しみに!
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