【発売開始!】DEXIBELL VIVOシリーズ・超絶デモンストレーション
先日、本国イタリアからの現地レポートをお届けした、新進気鋭の電子楽器ブランド「DEXIBELL(デキシーベル)」。
既に多くのお問い合わせを頂いております、次世代ステージピアノの大本命、遂に国内での新製品発表会が開催されたので取材してきました。
DEXIBELLとは?
イタリアン・デザイン、そしてハンドメイドinイタリーに拘る、2014年に設立された電子楽器ブランド「デキシーベル」。イタリアの電子楽器と日本のモノ作りの系譜を受け継ぎ、ステージピアノを再定義する注目ブランドです。その詳細、そしてVIVOシリーズの基本情報は現地レポートをご覧ください。
VIVO S9 Demonstration
クアッドコアのハイスピードCPUを使い、独自のOSを走らせる最先端のハードウェア、24bit/48kHzサンプリング+モデリングのハイブリッド構造に15秒の超ロングサンプル、その他諸々、とにかくハイスペック。その概要についても既にお伝えしておりますので、今回は来日中のデモンストレーター、Ralf Schinkさんの超絶デモの様子を中心にお届け致します。
まずは“掴み”のピアノ演奏から。
The Art of Noise
生楽器の音には、楽器本来の音に加えて様々なノイズが含まれています。一見不要に思えるこの要素、実はその楽器に命を吹き込む大切な要素でもあるのです。ハンマーやダンパーペダルの機構音、弦やフレーム、ボディ全体の共鳴・共振。
このデモンストレーションでは、リバーブによる擬似的な残響は一切加えていません。15秒のロングサンプルを軸に、ピアノという楽器の構造を理解し、様々な状況で発生する音も素材として緻密にサンプリングし、再構築しています。
ハンマーの硬さを変えると、ピアノの音色も変化します。イメージ通り、硬いハンマーならばエッジの立った硬い音、柔らかいハンマーならば丸い音。通常はサンプルをフィルターに通して調整するようなパラメーターも、DEXIBELLは妥協という言葉を知りません。収録現場に呼んだ調律師に頼み、ハンマーの硬さを都度変更してサンプリングを行っています。
標準的な硬さのハンマーで中規模なホールに設置されているコンサートグランドの音、次にジャズやポップス等に適した硬めのハンマー(途中ちょっと脱線してゴージャスなレイヤーサウンドを披露)、クラシック向きな柔らかめのハンマーの音を順に聴いてみましょう。
このダイナミクスが24bit音源ですね。
DEXIBELLが目指す目標の一つとして、「如何にデジタルピアノとアコースティックピアノの差を無くしていくか」が挙げられます。
アコースティックピアノに迫る音質やダイナミックレンジを実現すること、それは決してアコースティックピアノに取って代わろうという事ではありません。アコースティックピアノを演奏するときと全く変わらない感覚で、演奏者の情熱、表現力をそのまま音楽にしてくれるデジタルピアノを作ることを目指しているのです。
ピアノ以外も妥協なし
拘りのT2L音源は、アコースティックピアノだけではありません。CP、ローズやウーリッツァー、クラビネット等のヴィンテージ・キーボードは勿論、一斉を風靡したデジタルサウンドも、拘りのパラメーター満載です。
圧巻の表現力
緻密な設定が行えるレイヤー、スプリット。そして無制限同時発音数と音切れの無い音色切替が生む圧倒的な表現力を、もはや名人芸の域に達しているラルフさんの華麗な演奏でお楽しみください。
オルガン
最上位モデルのVIVO S9、コンボモデルCOMBO J9、クラシックオルガンCLASSICO L3の3機種には、オルガン専用T2L音源が搭載されています。S9とJ9にはハモンド・VOX・ファルフィッサ等のトーンホイール&トランジスタオルガンサウンドが充実、CLASSICO L3は様々なタイプのパイプオルガンが収録されています。S9とJ9にはモーター駆動のドローバー(フェーダー)が搭載されており、選んだオルガン音色に合わせて自動で変化します。リーケージノイズやキークリック、パーカッションやビブラート、そしてロータリースピーカーの回転ノイズ等、こちらも徹底的にArt of Noiseに拘ったT2Lならではのサウンドです。
※上記3モデル以外のVIVOシリーズには、サンプリングベースのオルガン音色が収録されています。
拡張性
プリセット音色は80~200音色前後(モデルにより異なります)。何千もの膨大な音色メモリが一般的な昨今のシンセサイザーと比べるとちょっと少ない印象ですが、その代わりに一つ一つの音色の作りこみが半端なく、全てが即戦力のサウンドばかり。更に、DEXIBELLのWEBサイトには音色ライブラリが無償で配布されているため、必要な音色を拡張することも可能です。加えて、サウンドフォント形式のファイルも読み込み、こちらも無償で配布されている専用エディタ等を使って、独自のサウンドを追加することも可能です。
外部機器との連携
VIVOシリーズは、外部音源をコントロールするMIDIマスターキーボード機能も充実しています。USBオーディオインターフェイスも搭載されており、カメラコネクションキットを介してiPadと接続することで、iPad内のソフトシンセのパラメーターをVIVOからコントロールしつつ、一緒に演奏することも可能です。
プラチナム・サウンド
ピアノ以外のサウンドは使わない。その代わりピアノの音には徹底的に拘りたい・・・。VIVOはそんなニーズをも満たす「プラチナム・サウンド」という音色ライブラリも配布されています。このサウンドは、既存のプリセット音色メモリーを消去して(もちろんバックアップから復帰も可能です)、その領域全てを3~4音色に費やす、文字通りのプラチナムな贅沢サウンド。DEXIBELLのWEBサイトではスタインウェイやヤマハ、ベヒシュタイン、ファツィオリ、そしてローズMk.I 88等が無償配布されており、更に現在、1800年代のプレイエルを博物館より借り受けて収録中とのこと。あのショパンが当時演奏したであろう名機のサウンド、これは楽しみです。
プラチナム・サウンドの中から、Rhodes Mk.I 88とItalian Condert Grand(ファツィオリ)のサウンドをご堪能ください。ファツィオリ、溜息ものの美しさです・・・!
DEXIBELL Lineup
お待たせ致しました。いよいよ国内販売開始です!
VIVO S9
フラグシップモデルS9。シリーズ共通のT2L音源に加えて、T2Lオルガン音源を搭載しています。9本のムービングフェーダーはドローバーとしても使用可能です。FATAR製木製ハンマーアクション鍵盤TP400/WOOD搭載。
VIVO S7 Pro
FATAR製88鍵ハンマーアクション鍵盤TP/40搭載のステージピアノ中核モデル。オルガン音源/ムービングフェーダー部分以外はVIVO S9と共通です。
VIVO S3 Pro
FATAR製ハンマーアクション鍵盤TP/100 LRを採用、バンドでの演奏に適した73鍵バージョンです。
VIVO S1
シンプル&コンパクトな機動性に優れたVIVO。上位モデルと共通のT2L音源を搭載、優れたコストパフォーマンスを誇ります。68鍵という絶妙なサイズ。
VIVO SX7
T2L音源を手軽に体験できる、貴重な音源モジュール。
COMBO J7
ウォーターフォール鍵盤を搭載したコンボモデル。鍵盤以外はVIVO S9と共通、オルガンの演奏性を重視した製品です。
CLASSICO L3
スピーカー搭載、パイプオルガンに特化したT2L音源を搭載した製品です。