Pioneer DJ開発者インタビュー DJM-S11とDJM-S7の魅力と可能性【後編】【DJM-S7編】
こちらはPioneer DJ開発者インタビュー DJM-S11とDJM-S7の魅力と可能性【前編】【DJM-S11編】の続き【DJM-S7編】となります。まだ前編をご覧になっていない方はこちらからどうぞ!
さて、今回はPioneer DJ開発担当者の方にDJM-S7についていろいろお話を伺いました!DJM-S9に近い構成でありながら、いろいろとパワーアップが図られた開発者目線のお話をご覧ください!
Power DJ’s:お忙しいところ、本日は質問にお答えいただきありがとうございます!よろしくお願いいたします!まず、DJM-S7とDJM-S11との機能差についてはどのように考えられて進んだのでしょうか?
DJM-S7開発担当様:はい、よろしくお願いします。DJM-S11はDJが持つスキルを存分に発揮したDJパフォーマンスができるミキサーを目指し、大型タッチディスプレイ等の新機能をふんだんに搭載しました。一方DJM-S7は前身モデルであるDJM-S9の持ち味を活かしながらも着実に進化したミキサーを目指し、レイアウトに大幅な変更は加えず使い勝手の改善やBluetoothオーディオ入力機能の追加等を行いました。
Power DJ’s:なるほど、DJM-S11は演奏パフォーマンスを追求し、DJM-S7はDJM-S9の進化をコンセプトとしているんですね。それではDJM-S7を開発するに当たって、苦労した点はどのような事でしょうか?
DJM-S7開発担当様:DJM-S9で好評な操作性の高いレイアウトと持ち運びやすいボディサイズを維持しつつも新機能を追加したり各種仕様を改善したりすることに苦労しましたね。
Power DJ’s:なるほど、当初はいろいろなレイアウト案があったんですね。
DJM-S7開発担当様:そうなんです。レイアウトを考えては様々なDJの方から意見をもらってを繰り返し、納得のいくレイアウトにたどり着くまでに相当な数のパターンを作り出しました。
Power DJ’s:実際に製品とみると最初から決まった形に見えるパネルレイアウトも、様々な試行錯誤の結果という事ですね。Pioneer DJさんが細かいところまで配慮して開発なさったことがうかがえます。また、DJM-S7にはスマートフォンとのワイヤレス接続が可能なBluetoothオーディオ入力機能が搭載されていますが、このような機能はこれまでのPioneer DJのDJミキサーにはなかったように思えます。今回DJM-S7にこの機能を搭載させた理由やきっかけをお聞かせください。
DJM-S7開発担当様:DJミキサーにターンテーブル以外の音声入力を使用する状況があるかと思いますが、最近ではスクラッチプレイの際のバックトラックをスマートフォンで再生する方が増えています。そのような状況ですとこれまでは音声をミキサーに入力するために別途ケーブルを用意する必要があったり、スマホによってはイヤホンジャックがなく接続ができなかったりと、様々な不便がありました。そこで、もっとシンプルに接続する方法としてDJM-S7にはBluetoothオーディオ入力機能を搭載しました。
Power DJ’s:確かにケーブルを探して接続する、というのは単純なようで意外と大変な場合もありますから、これは大変便利な機能だと思います!DJM-S7にはこれまた新機能として「LOOP MIDI機能」が搭載さておりますがこの活用方法を教えてくださいますでしょうか?
DJM-S7開発担当様:LOOP MIDI機能にはループ再生したスネア音の再生周期を徐々に短くしていくことでビルドアップのような効果を作り出すことができたり、Hot cueやSamplerとKey up/Key downを組み合わせて使用することで様々な展開を作ることが可能になっています。言葉だけだとわかりづらいと思いますが、Pioneer DJ公式ウェブサイトのDJM-S7商品ページにて参考動画を用意しているので是非そちらをご覧ください。発想次第で様々な使い方が考えられますので、ぜひともこの機能を使って新たな演奏パフォーマンスに挑戦してもらえると嬉しいです。
Power DJ’s:動画を拝見しましたが、これはかなり面白そうな機能ですね!使い方によっては相当パフォーマンスの幅が広がりそうです。DJM-S7とDJM-S11の違いは機能だけで、音質やフェーダーの耐久性などに違いが無いと考えてよろしいでしょうか?
DJM-S7開発担当様:基本的に両モデルともクラブでの演奏に求められる性能や品質を満たしておりますので、音質面においても安心してお使いいただきたいです。少しだけ違いを申し上げますと、DJM-S11はフラッグシップモデルということもありさらに高みを目指した製品づくりをしています。具体的には64ビット・ミキシングおよびディザリング処理機能やESS社の32bit D/Aコンバータを採用した高音質設計となっています。
因みに皆様が一番気にされるであろうクロスフェーダーに関してはDJM-S7でもDJM-S11と同品質のMagvel Fader Proを搭載しております。
Power DJ’s:クロスフェーダー部分に関しては同等の機能なんですね!他に「DJM-S7は実はこの機能が便利!」といった有効な使い方などありましたら教えてください。
DJM-S7開発担当様:すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、実は22種類のFXを内蔵しています。ECHO、BACKSPIN等と書かれている6つのFX選択ボタンのうちどれか1つを押しながらブラウズノブを回すと、そのボタンに割り当たっているFXの種類を簡単に変更することができます。演奏の幅が広がるので、是非使ってみてください。因みにこの機能はDJM-S11、DJM-S9にも搭載されています。
Power DJ’s:ありがとうございます。これはシンプルながら便利な操作ですね。ボタンに入っている名前以外のエフェクトも割り当て可能であることはもっと知られても良いと思います!ところで外観だけではDJM-S7はDJM-S11から機能を省いたモデルと捉えられがちですが、実際にDJM-S7とDJM-S11とでどちらを選ぶか悩んでいる方にアドバイスをおねがいできますでしょうか。
DJM-S7開発担当様:タッチパネルを使った演奏等、様々な演奏パフォーマンスに挑戦してみたいという方にはDJM-S11をオススメします。DJM-S9と同等の使い勝手を重視する方やシンプルな使い勝手を求める方にはDJM-S7をオススメします。どちらのモデルが自分の好みに合っているかどうか是非一度触ってみていただければと思います。
Power DJ’s:DJ初心者の方や、DJM-S7クラスのDJミキサーを使ったことがない方がこのようなDJミキサーを使いこなそうと思ったらどのような点に注意するのがよいでしょうか?
DJM-S7開発担当様:ミキサーとしては特に注意する点はありませんので、通常のDJミキサーとして楽しんでいただければ幸いです。ただ、ターンテーブルを全く使ったことが無いお客様はターンテーブルの扱いに戸惑うかもしれません。もし不安であれば、Power DJ’sさんのような専門店にまずお問い合わせいただければ安心して始められると思います。
Power DJ’s:そうですね、ターンテーブル初心者の方は当店にぜひおたずねいただければと思います!最後に開発者の方の目線から、このDJM-S7の一番のおすすめポイントを教えてください。
DJM-S7開発担当様:Bluetoothオーディオ入力機能、PAD、FXレバー等、おすすめポイントはいくつもあるのですが、あえて一つ挙げるとすると、やはり高性能クロスフェーダーMagvel Fader Proですね。
Power DJ’s:なるほど、やはりMagvel Fader Pro!
DJM-S7開発担当様:はい、Magvel Fader Proは操作性、耐久性が高く、好みに合わせて動作を調整できるFeeling Adjust機能も搭載しているので、正確で思い通りのスクラッチパフォーマンスを可能にするクロスフェーダーとして多くのプロのDJに支持されています。自信をもって使っていただけるクロスフェーダーですので、ぜひ皆様に触っていただきたいです。
Power DJ’s:DJパフォーマンスの要となるクロスフェーダーにMagvel Fader Proが採用されているのはとてもDJにとってはとても心強いポイントですね!スクラッチパフォーマンスを極めるのに適した1台という事が非常によくわかりました。本日はいろいろ質問にお答えいただきありがとうございました!
DJM-S7開発担当様:ありがとうございました。
お話を伺い、DJM-S7もDJM-S11に引けをとらないような完成度の高いミキサーであることが伝わってまいりました。DJミキサーとしての基本性能がしっかりしていることはとても重要ですので、機能の豊富さより操作がシンプルなDJミキサーをお探しの場合はDJM-S7を強くおすすめいたします!
Power DJ’sではDJM-S7を実際に触ってチェックすることも可能ですので、ぜひ気になる方はPower DJ’をおたずねください!
さて「Pioneer DJ開発者インタビュー DJM-S11とDJM-S7の魅力と可能性【後編】【DJM-S7編】」はいかがだったでしょうか?
前半の【DJM-S11編】もご覧いただければ幸いです。また今後も様々な機材の紹介を行って参りますのでよろしくお願いいたします。ここまでお読みいただいてありがとうございました!
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