Rolandのハイスペック・ステージキーボード「V-STAGE」の魅力に迫る!
「究極のパフォーマンスを求めるプレイヤーのためのキーボード」としてRolandより2月15日に発売された「V-STAGE」シリーズ。
Roland製品に於いて「V」の名を冠するモデルは特別なこだわりを持って作られ(V-DRUM、V-GUITARなど)、シーンに革新的な影響をもたらす力を持つ製品である証です。

当店でも既に取り扱いを開始しており、3月12日にイケベライブショッピングにて、この最新モデルについてご紹介させて頂きました。
今回はライブショッピングの内容を振り返りつつ、改めてV-STAGEの魅力に迫ってみたいと思います。
※配信されたライブショッピングは下記のアーカイブ映像よりご覧いただけます。
■ステージ上での抜群の操作性
V-STAGEには音源別のパート分けをパネル上で行う方式が採用されており、フレキシブル且つ直感的な操作性を実現しています。

音源パートは4種から構成されており、ORGANパート、ACOUSTIC PIANOパート、 ELECTRIC PIANO パート、 SYNTHESIZER パートに分かれています。これに加え全体またはパートにかけるTOTAL EFFECTS、最終段でコンプ等をかけるMASTERのセクションが設けられています。

各パートにはON/OFFスイッチが配置されており、ここで「使う、使わない」を選択していきます。
これはエフェクターも同様です。使う、使わないとパネル上で見ていき、使うようだったらONにして、次に「何を、どれぐらい」という事で音色を選んだり、エフェクターのかけ具合をつまみで回して決めていきます。
この仕組みが分かっていると、基本的な所はある種の勘でも操作出来てしまうのがこの仕組みの良い所です。
さらに、「V-STAGE」はこの点を押さえつつ、4.3インチの大きなディスプレイ表示にて、より深い設定を行う際も視認性が高くなっています。
ステージでは暗い中で操作したり、演奏時に本体まで若干の距離があったりする事もあり、細かい文字は見づらい場合があります。
V-STAGEではモードやパラメーターの切り替えの際に、主要な情報は大きな文字で表示してくれるので、視認性が高く、プレイヤーにとってありがたいですね。

■プレイスタイルに最適化された良質な鍵盤タッチ
Roland V-STAGEはプレイスタイルによって鍵盤数のモデルが分かれています。
オルガンやシンセプレイがメインの方は「V-STAGE76」、ピアノ&エレピによるプレイがメインの方は「V-STAGE88」となっており、鍵盤の仕様にその特徴が現れています。
各モデルの鍵盤の特徴は以下のようになっています。
V-STAGE76
・軽いタッチ感のウォーターフォール鍵盤
・アフタータッチ対応
・グリッサンドや速弾きを多用したい人向け
V-STAGE88
・しっかりとしたタッチ感の象牙調ウェイテッド鍵盤
・エスケープメント構造付き
・ピアノの鍵盤を模して角度がついている(手前より奥の方が低い)
・ピアノの繊細な強弱の表現を重視したい人向け
V-STAGE76は他のキーボードに比べても少ない力で音が出せるので、シンセやオルガンで速いフレーズを連続で弾いても疲れにくいと感じました。超絶技巧の速弾きキーボーディストを目指す方には是非ともオススメしたいところ。
逆にピアノのような強いタッチで弾いてしまうと力が無駄になってしまう場合もあるので、ピアノがメインの方にはV-STAGE88がオススメです。
またV-STAGEは、76/88ともにオルガンの音色が鍵盤の浅い位置で発音するよう設計されています。これはトーンホイールオルガンをリアルに再現した構造となっており、シンセサイザーも含めると再現している機種は珍しいです。

■探究心をくすぐる個性が際立つ音作り
V-STAGEは元々の音のクオリティも高いですが、その真価は「音作り」にあります。
オルガンパートにはHAMMONDオルガンを模したドローバー(ハーモニック・バー)、ロータリーシミュレーター、パーカッション、コーラス・ビブラート等といった本格的な音作りが出来るパラメーターがあるのはもちろん、HAMMOND系のオルガン以外にもVOX、FARFISA、パイプオルガンを模した音作りも出来るようになっており、死角の無い構成になっています。
また、ドローバー(ハーモニック・バー)はUPPER/LOWER/PEDALの切替えが可能で、MIDIを使用して2段鍵盤のオルガンにしてみたり、足鍵盤を接続することも可能。
(※V-STAGE専用の2段目鍵盤や足鍵盤が発売されている訳ではなく、任意のキーボードや足鍵盤をMIDI接続する形になります。)
オルガンの音を歪ませる事が出来るOVERDRIVEのパラメーターには、複数の種類の歪み系エフェクターが用意されており、「VK-7」、「G.AMP」「SATURATOR」と、好みや用途によって使い分けが可能。

G.AMPはギターアンプの事で、RolandのJC-120であったり、FENDER、Marshall、MESABOOGIE等14種類のアンプを模した音作りが可能です。
更に特筆すべきは「VK-7」で、これはその名の通りRolandの往年の名機を再現した歪みエフェクターとなっており、独特のバリバリに歪むキャラクターは懐かしさを感じる人もいるのではないでしょうか。
ピアノパートにはなんとRolandの「V-PIANO」の技術が用いられています。プリセットの音も豊富に入っていますが、エディットがかなり細かく出来るようになっており例えば音量、チューニング、さらには音の硬さ、柔らかさまで鍵盤毎に調整出来るパラメーターや、ピアノのボディの箱鳴りを調節する等、かなりこだわった調整が可能です。

そこまではしないという人でも、フロントパネルには「BRIGHTNESS」と「STEREO WIDTH」のツマミが用意されており、ワンタッチでとりあえず音の明るさと左右の広がり感を簡単に調節出来るようになっているので、曲中での表現はもちろん、ライブやスタジオで他のパートとのバランスを素早く取りたい時などにも便利です。
エレクトリック・ピアノパートの音源のエンジンには同社のSunperNATURAL技術が用いられており、サウンドそのものの存在感や強打時の独特の歪みともとれる音の変化やペダルノイズに至るまで、リアルなサウンドを実現しています。
またエレピパート専用のエフェクトとして独立したアンプシミュレーターを搭載しており、Pre-EQとPost-EQを分けてかける事が出来るなど、歪み系の音を作る際にはかなりこだわった音作りが出来ます。
コーラス系のエフェクターには同社のコーラスエフェクターであるCE-1、SDD-320、Dimension Dを模したコーラスだったり、JUNO-106のコーラスも入っており非常にリッチなサウンドを得ることが出来ます。
フロントパネルには「DETUNE」というパラメーターのツマミがあり、回すと手軽にコーラスに似た効果を得ることが出来ます。

シンセサイザーパートは同社のZen-Coreエンジンベースの豊富なラインナップの音色を2系統(A、Bの切替え)使えるようになっています。
JUPITER-8のシンセパッドやD-50のファンタジア等、同社の名サウンドも当然のごとく収録されています。
Roland CloudからはJUPITER-8、JUNO-106、JX-8P、SH-101 Model Expansionが無償ダウンロード可能となっていますので、これは是非入れたい所ですね。

いかがでしたでしょうか?
V-STAGEの主な機能をご紹介してきましたが、他にもご紹介しきれなかった部分がありますので渋谷・鍵盤堂店頭にて是非お試し頂ければと思います!
それぞれのモデルの販売価格は下記の通りです。
■Roland V-STAGE76
販売価格¥440,000(税込)

■Roland V-STAGE88
販売価格¥495,000(税込)

鍵盤堂の店頭、イケベのオンラインストアで絶賛販売中です!