Roland AIRA SYSTEM-8実機チェック!
ローランド新製品の中でも、従来のローランドの「シンセサイザーらしいシンセサイザー」的なルックスで注目を集めていたのが、このAIRA SYSTEM-8。
Roland AIRA Series SYSTEM-8
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49鍵盤サイズの筐体はアナログ&デジタルのハイブリッドシンセ「JD-XA」によく似ていますが、外装パネルに共通部分は無く、全くの新設計。一方、モデル名や緑色のLEDイルミネーション等はAIRAシリーズの「SYSTEM-1」を踏襲しています。
コンセプト的にも「SYSTEM-1」の発展系となっており、同モデルで提唱された「PLUG-OUT」コンセプトを継承。現時点ではSYSTEM-8オリジナルのシンセエンジンに加え、ACBテクノロジーによりモデリングされたローランドのポリシンセの名器「JUPITER-8」のモデリング音源が内蔵されており、瞬時に切り替えて使用することが可能です。
Plug-Outシンセエンジンは3つのスロットが用意されており、発売の段階ではスロット1にJUPITER-8がプリロードされています。隣には「JUNO-106」とラベルが貼られたボタンが確認できますが、現時点ではこのボタンを押しても「JUNO-106 COMING SOON!」とだけ表示されます。JUNO-106は来年初頭頃に予定されているシステムのアップデータと同時に配布される予定との事です。こちらも楽しみですね。
SYSTEM-8は、SYSTEM-1と比較して、ポリフォニック数は倍の8ボイス。しかも、核となるDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)のパワーは4倍との事。つまり、1ボイスにつき2倍のDSPパワーを割くことで、より複雑な処理やレスポンスの向上が実現しています。もうこのレベルになると正直違いが判りにくいのも事実ですが(笑)、打健から発音までのスピード感は全く違和感ありません。
SYSTEM-8のシンセエンジンは、オシレーター波形の時点で個性的な波形が用意されています。音程感のあるノイジーなノコギリ波「NoiseSaw」や独特の倍音を持つ「FM」等の波形は、その後のフィルターでの加工が楽しくなる波形ですね。フィルターもサイドバンド・フィルターや、TB-303と同様の特性を持つ3Pole(-18dB/Oct.)のローパス・フィルターを新規に搭載しており、用途に応じて様々なフィルターを使い分けることができます。また、アナログ回路の経年変化をシミュレートした「CONDITION」パラメーターなんて超マニアック。ボイス毎の微妙なバラつきや絶妙な挙動・・・細かすぎて伝わりにくいけれどあると無しとでは確かに違う。全てのボイスに隠し味的に使いたくなります。
Plug-OutのJUPITER-8はもう、鉄板ですね(笑)。あの独特のPWMが掛かったシンセ・ストリングスや明るいシンセブラス、柔らかなパッド等、JUPITERらしさ全開です。もちろん、パフォーマンスモードを使えばSYSTEM-8のシンセエンジンとの同時使用も可能です。
しかも、当日の展示機の1台には・・・!
まんまJUPITERじゃん(笑)!
ヘアライン仕上げの肉厚なアルミ製サイドパネルが。外装面でもJUPITERっぽくなるステキなパーツ。現時点では参考出品との事ですが、是非オプションパーツとして製品化して頂きたいですね!今後、JUNO-60のPlug-Outシンセエンジン拡張に合わせて木製パネルが出てきたり・・・なんて妄想も膨らみます(現在正式にアナウンスされているのは「JUNO-106」であり、JUNO-6/60は当店スタッフの願望です)。
最後に、発表会での齋藤久師さんによるパフォーマンス。冒頭、本体に搭載されたステップ・シーケンサーにてシーケンスを展開していきます。このステップ・シーケンサー、ポリフォニックでの演奏に最適化されており、更にはCV/GATEでの出力によりモジュラーシステムのコントロールにも対応するなど、応用範囲が広そうです。
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Roland AIRA Series SYSTEM-8
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