【新製品レビュー】Nord Stage 3 新製品発表会
昨今のステージ・キーボード・ブームの元祖にして本命。
「演奏者がステージ上で最高のパフォーマンスを発揮できる楽器」というコンセプトの下、オルガン、ピアノ、そしてシンセサイザーを統合した「Nord」ブランドのフラッグシップモデル「Nord Stage」。
この度、2005年に発表された初代Nord Stageより着実な進化を続け、第5世代となる「Nord Stage 3」シリーズが遂に国内での発売がアナウンスされました。都内某所で開催された発表会の模様をお届け致します!
会場には、Nord Stage 3 Compactが展示されています。先代Nord Stage 2EXと比較して、パネル上から「黄色」が無くなりNord Electro 5のデザインに近くなりました。パネル上の操作子の密度感も含め、プロフェッショナルな仕事道具な雰囲気が格好良いです!
また、Nord Stage 3 CompactにはNord Electro 5Dと同様の物理ドローバーが装備されたのもポイントですね。オルガンをメインで使う方には嬉しい部分です。
いよいよ発表会がスタート。ステージ上には「テスラは泣かない。」のキーボーディスト、飯野桃子さんが登場。
「とにかく直感的、使い易い」というのがNord Stage 3の第一印象とのことです。
まず何より嬉しいのが「音色切替時に音切れしない」こと。打鍵中の音色はもちろん、ディレイやリバーブ等のエフェクト音も綺麗に残したまま、次の音色に切り替えられるのが本当に実用的になりました。
波形の容量も2倍に拡張され、更にクオリティが上がったピアノセクションには、新たに専用のフィルターが追加されました。従来同様、パネル右端のエフェクトセクションでも音色の調整は勿論可能ですが、ピアノ/クラビネットの音色のみに処理を施せるボタンが用意されています。丸く柔らかい音色に変える「SOFT」、中音域を強調した「MID」、そして派手なサウンドに変える「BRIGHT」、何れも直ぐに用途がイメージできるサウンドです。
エフェクトセクションも、エフェクト1/2/Delayセクションで共用(切替式)されていたRATE/AMOUNTノブがそれぞれ独立して用意されているのも嬉しいポイントとして挙げられていました。演奏中にエフェクトのコントロールを行う際は、こうした直感的な操作性は重要です。
更に嬉しいのが2箇所に搭載された有機ELディスプレイ。情報量が多く、ステージ上でも見易い高輝度&コントラストで、シンセサイザーセクションでの音作りを強力にサポートします。
更に、従来のライブモードに加え、新しく「ソング・リスト・モード」を搭載。曲名や曲の進行に合わせて5セットまで音色をプログラムすることができ、ディスプレイにも曲名が表示できるなど、様々なセットリストやシチュエーションに柔軟に対応できます。
また、スプリット機能もクロスフェード機能が搭載される等大幅な進化を遂げており、情報量の多いディスプレイの恩恵により視認性・操作性共に改善しています。
オルガンセクションは定評あるNord C2Dエンジンを搭載、Nord Stage 3 88およびHP 76にはデジタルLEDドローバーが搭載されています。
一言で言うなら「正常進化」。これまでのNord Stageシリーズの優れたサウンドやインターフェイスを更に推し進め、Nordブランドの技術の粋を結集した、正に横綱相撲というべき仕上がりのNord Stage 3。
飯野さんの演奏にて、そんなNord Stage 3のサウンドをご堪能ください。
Nord Stage 3は88鍵ピアノタッチの「Nord Stage 3 88」(19kg)、ハンマーアクション鍵盤採用の軽量(12.5kg)モデル「Nord Stage 3 HP 76」、そして物理ドローバー&ウォーターフォール鍵盤採用の「Nord Stage 3 Compact」(10kg)の3モデルがラインナップ。
価格は40万円前後、12月下旬の発売を予定しています。ご期待ください!